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設備の近代化と量産化

そのような中、1957年に社を左右しかねない大きな決断をします。それは、ビスケット・クッキーの大量消費時代を予測した専務の提案による、「バンドオーブン」の導入です。「バンドオーブン」とは、ビスケットやクッキーを焼き上げるベルトコンベヤー式のオーブンで、現代の製造には欠かせない設備です。当時はまだ珍しく、年商10億円にも満たなかった会社にとっては、導入に社運を賭けるほどのできごとでしたが、量産化の体制づくりを進めてきた吉田順二は、会社を国内でも指折りの企業にさせるため、導入を認めたのでした。
また、会社規模が大きくなるにつれ経営の基準作りや組織作りにも力を注ぎ、自身の学びの中から導き出した「発展八訓」や、「利害相反する人を含めて、集団の生存性を高める」という経営理念などを制定し、今日につながる当社の経営基盤を確立していきました。
1980年を迎えるころには、年商600億円に迫る規模となり、製菓業界で押しも押されもせぬ企業として成長を遂げていったのでした。